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2022.04.14

平屋のメリット・デメリットを解説!2階建てとの違いも!【基礎知識】

平屋のメリットとデメリット2階建てとの違いも解説するトップ画像

マイホームや注文住宅の選択肢として、2階建て・3階建ての他に平屋を候補に挙げている方、多いのではないでしょうか?

今回は、平屋のメリット・デメリットをご紹介するとともに、平屋にありがちなデメリットを解消する方法もあわせて解説いたします!「最近、平屋建てが人気って聞くけれど 人気ポイントってどこ?」また、「2階建てとの違いも知りたい!」という方、ぜひご参考ください♪

1.平屋のメリット①バリアフリーで長く住める

平屋のバリアフリーなイメージ写真

平屋の1番のメリットと言えばやはり、階段・段差の少ないバリアフリーなつくり。2階建てのような縦に長い住まいは、コンパクトな土地でも居住空間を広げることが出来る反面、「階段」がつきもの。

2階建て家の階段の写真

小さなお子さんがいるご家族にとって 階段による転倒や転落といった「家庭内のアクシデント」は、万が一のリスクとして考えなければなりません。さらに、働き盛りはともかく 時を経てシニア世代・オールド世代になった際、果たして2階への階段の上り下りが安全・確実に行えるでしょうか……?

2階建てに比べ平屋建ては、階段の上り下りから解放されるため 今からでも年齢を重ねても、安心して暮らせる住まいだと断言できます!

2.平屋のメリット②家事動線の効率化

掃除導線が悪い写真

毎日のことですから、性別や年代を問わず 家事は楽に済ませたいもの。平屋は、部屋どうしがワンフロアにまとまっているため 家事動線の効率化が期待できます!

2階建てに暮らした場合を、想像してみてください。 洗濯機が1階にあるつくりだと、2階にある寝室のシーツを洗い替えするだけで、階段を2往復っ……!2階の部屋に掃除機をかける際も、階段を上り さらには掃除機がけしながら階段を下りる日々っ……!

洗濯物導線が便利な写真

その点平屋は、寝室にリビング、キッチン・お風呂場/トイレと 生活の全てがワンフロアにまとまるので、平面の移動だけでOKなんです♪間取り次第で、買い出しした食料品を駐車場や玄関からそのままキッチンへ運び入れる買い出し動線や、お風呂場からランドリールームまで 流れるような洗濯動線を実現することも!

3.平屋のメリット③地震に強い

地震に強い家の写真

国土交通省による「住宅に関する国民の意識調査(2018年)」によると、4割以上が「現在の住まいの耐震性に不満」との意見が!

建物は高さがあればあるほど揺れやすく、あの忘れもしない東日本大震災では高層ビルが何度も大きく、そして長く揺れました。また 記憶に新しい2016年の熊本地震では、木造2階建ての住まいが2階の重みに耐えられず倒壊したりなど、地震の時 高さのある家は揺れの影響を大きく受ける可能性があります。

地震で倒壊した家のイメージ写真

かたや平屋は、高さも控えめで上のフロアも無いため、地震が起きても揺れにくく2階建てと比較すると倒壊などの恐れも少なく! 地震大国の日本において、平屋建ては安心かつ安全に暮らせる住まいだと明言できます。

4.平屋のメリット④メンテナンス費削減

家のメンテナンスの写真

新築で建てた住まいも、10年15年と時が経つにつれ、内側はもちろん外側にも年季が入ってくるもの……。立地状況にもよりますが 外側の壁は10年~15年で補修・塗装が必要になりますし、台風など雨風の影響を強く受ける地域では、屋根のメンテナンスも欠かせません。

2階建ての場合、外壁・屋根の修繕となると どうしても高い足場が必要になってしまいます。それに伴い、メンテナンス費用も高くなりがち……。

【参考例】 外壁の塗り替え作業(当社比) 屋根の補修作業(当社比)
2階建て 50万~80万 60万~90万
平屋 35万~64万 42万~72万

いっぽう平屋は軒が低いため、屋根や外壁のお手入れの際 高い足場はほとんど必要ありません。

したがって、平屋のメンテナンス費用は2階建てのメンテナンス費用より20%~30%ほど減らせることも!

※消耗具合や使用素材・施工方法、経過年数により違いがあります。

5.平屋のデメリット①広めの土地が必要

家を建てる土地探しのイメージ写真

平屋の持つ多くのメリットをご紹介したところで、平屋特有のデメリットをご案内いたします。

平屋建てを希望される方の前に立ちはだかるのが、土地という高いハードル。「50坪の土地があれば、そのまま50坪の平屋を建てることが出来る!」なんてお手軽に考えてしまいがちですが、家を建てる際は【建ぺい率】と呼ばれる建築基準法が関わってまいります。

建ぺい率を 極めてシンプルに説明すると「土地に対してどの程度の広さの家を建てられるか?」を示した基準値のこと。

隣の家との距離感覚を表す写真

仮に建ぺい率が存在しない世界だと、隣の家との距離を度外視して建物を作ることが出来ます。そんな、家々がみっしり並んだ状態だと、風通し・日当たりの悪化は元より プライバシーの確保さえ心もとなく……。さらに、火事が発生すれば火がどこまでも燃え移る、地震が起きれば家達が将棋倒しに……と、災害による甚大な被害まで もたらしかねません!

快適な住環境のためにも、万が一の災害に備えるためにも、建ぺい率を守って平屋を建てる必要があります!

開放的なリビングの写真

さて本題、平屋に必要な土地の広さについて解説します。都道府県やお住いの市区町村にもよりますが、一般的に住宅に使う土地の建ぺい率は40%から60%ほど。この40%から60%の建ぺい率を50坪の土地で換算すると、以下のようになります。

50坪の土地 60% 40%
坪数 30坪 20坪
延床(のべゆか)面積 約99㎡ 約66㎡
畳換算 約64畳 約42畳
間取り(目安) 3LDK~4LDK 1LDK~2LDK

3LDK~4LDKの場合 ファミリー向けの住まいとして最適ですが、1LDK~2LDKとなると ご夫婦2人、あるいは親子そろって3人の住まいが精一杯といったところ。

2階建ての場合は、小さめの土地でも上のフロアに部屋を増やせますので、間取りを確保しつつ駐車場なども作ることが叶います。いっぽう平屋の場合、ファミリー向けに3LDKの間取り・かつ1台分の駐車場を求めるとなると、最低でも50坪程度の土地が必要だと言えます。

💡ワンポイント: ㎡(平方メートル)・畳(じょう)って?

平米と坪と畳の寸法を比較したイラスト

小学生の時に習った覚えのある、平方メートル。平米(へいべい)とも呼ばれ、住まいの広さを表す数値として使われます。1人暮らし向けのワンルームマンションだと、20平米から30平米の広さが主流となります。

畳(じょう)は、言葉通り畳を敷いたときに何枚になるかを表した、同じく住まいの広さを表す数値です。「帖(じょう)」と表記されることもあり、1畳はシングルベッドより少し大きいサイズ感となります。平方メートルより面積のイメージがつきやすいですが、地域によって畳の種類が異なるため1畳の広さも変わってきます。

6.平屋のデメリット②採光には要注意!

平屋の採光が悪く日陰になる写真

2階建てならば上階で年中太陽の恩恵を受けることが出来ますが、窓の位置や高さ、はたまた間取りをおろそかにしてしまうと、上背のない平屋は日の光が入り込みにくくなる可能性があります。

季節にもよりますが、特に採光に困りがちなのが冬場。年間で最も昼間の短い「冬至(とうじ)」の日照時間は10時間弱、かつ冬場の太陽は低い空を通過するため、斜めからしか日光が当たりません。寒い時期の平屋は、暗く陽が入らないことに加え、冷ややかな印象に……。

7.平屋のデメリット③風の通りが心配

平屋の風通りの写真

換気によりニオイやウイルスを追い出したり、季節の風を取り入れリフレッシュしたり、心地よい住まいには風通しの良さが必要不可欠!

とは言うものの、2階建てやマンション・アパートと比べ 、道路や庭など「外からのアクセス」がしやすい平屋では、窓の開けっ放しや 人が出入り出来るような大きな窓の設置は、避けたい所でもあります。

セキュリティを意識した結果、窓の数を減らしたり窓のサイズ自体を小さめにしたり……と、風通しの悪い平屋建てになってしまうことも!

8.平屋のデメリット④屋根からの熱で暑い

平屋の屋根が太陽光で熱くなる写真

外よりも部屋の中のほうが暑い……。夏場、そんな経験をしたことがありませんか? 風や湿度などの影響も多少ありますが、屋外より室内のほうが暑く感じてしまう1番の原因として「太陽からの輻射熱(ふくしゃねつ)」が挙げられます!

輻射熱には「空気や水などの透明なものを通過する」「温度の高い場所から低い場所へ移動する」「金属や鏡だと反射する」といった特性があります。この特性を、真夏の太陽が照りつける家に当てはめてみましょう。

輻射熱で平屋が暑くなるイラスト

日光がさんさんと降り注ぐ屋根は、猛暑日では80℃近くまで熱されることも! 輻射熱は温度の高い場所から低い場所へ移動するため、カンカンに熱された屋根から、室内へジワジワと熱が伝わることに……。

40坪の2階建てと40坪の平屋建ての屋根面積の違いで暑くなるイラスト

平屋は、2階建てと比べると屋根の面積が広くなりがち。従って、2階建てより輻射熱の影響を受けやすくなり、暑い住まいとなってしまいます。

9.平屋のデメリットを解消する方法とは?

平屋の弱点を表す写真

「せっかく平屋を建てるなら、メリットはそのままに デメリットは何とかしたい!」

そうお考えの方に、平屋のウィークポイントを打破できる方法を それぞれ解説いたします♪

■平屋デメリット解消策①間取りの工夫で光と風を取り込む

平屋のデメリットを解消する間取りの写真

平屋は背が低い建物だから日光が入り込みにくい……セキュリティを考えると 風通しのために窓の数を闇雲に増やすのも考えもの……。そんなデメリットを打破するには、間取りにトコトンこだわりましょう!

平屋のコの字間取りとロの字間取りのイラスト

まず、光あふれる平屋を目指すならば、【コの字】【ロの字】やといった間取りがオススメ。

いずれも中庭を囲うような間取りをしているため、日当たりは当然良好♪ さらに道路側の窓を減らすことで、外から庭へのアクセスも限られるため防犯効果も兼ね備えます!

コの字やロの字の間取りを採用するだけで、中庭で季節の移ろいを感じながら、緑にあたった柔らかい自然光が差し込む、誰もが心和む平屋を実現できます!

平屋の風通りの良い間取りと良くない間取りを比較したイラスト

また、風通しの良い平屋にするには 【風の通り道を意識した窓の設置】が必要不可欠と言えます。

窓を1か所設置したら、その反対側や対角線上にもう1つ窓を作ると◎ 両方の窓を開放するだけで風が通り抜けるため、効率よくお部屋の中の空気が入れ替わります、壁や家具で風の行きかいを邪魔することが無いようご注意を!

■平屋デメリット解消策②2つの熱対策で猛暑に強く

室内の熱対策のイメージ写真

2階建てよりも屋根や壁の面積が多いため、夏は太陽からの輻射熱により暑くなってしまう平屋……。暑さに対抗するには「遮熱(しゃねつ)」「外断熱」の2つの熱対策がマスト!

【遮熱】とは、輻射熱を遮ること。

輻射熱を遮熱材が跳ね返すイラスト

輻射熱は「金属や鏡だと反射する」といった性質を持っています。つまり、金属素材を含んだ断熱材を使用するだけで、屋根・外壁から入り込む輻射熱をはね除けることが出来ます!遮熱を意識することで、猛暑日だって熱帯夜だって関係ない、住みよい平屋が実現可能に♪

また、遮熱と共に取り入れたいのが【外断熱】

内断熱の家に熱が入り込むイラスト

スタンダードな断熱方法として知られる内断熱ですが、柱と柱の間を埋めるように断熱加工を施します。そのため、柱は外気の影響を受けやすい環境に。加えて、断熱材と柱の間に小さなスキマが生じてしまうことも! 結果、断熱加工されていない柱の部分・取りこぼしたスキマから熱の行き来が発生します。

外断熱の家が熱を跳ね返すイラスト

そんな内断熱に比べ、外断熱は屋根から基礎まで外側からすっぽりと覆う工法。外気の侵入も室内の空気の漏れ出しも防ぐため、外が溶けるような暑さでも 不快指数マックスな蒸し暑さでも、室内は快適さの保たれた平屋に! さらに、夏場にありがちな「冷房の効いてない廊下や部屋は暑い」といった、部屋間の温度差も発生しにくくなりますよ♪

また、これまでに解説した平屋と2階建てとの比較もまとめてみました!

  平屋 2階建て
長く住めるか 赤ちゃんから老後まで住める 年を取ると階段がしんどい
家事動線 平面のみで効率化 階段により上下の動線に
耐震性 高さがないので揺れに強い 2階ほど揺れがち
メンテナンス 高い足場は ほぼ不要 平屋の20%~30%費用増
暑さ 遮熱+外断熱で解決 2階は熱がこもりやすい
日当たり ロの字・コの字で明るく 2階は日当たりヨシ
土地の広さ 50坪前後は欲しい 小さめでもOK

今回は、平屋のもつ独自のメリット、平屋特有のデメリット・その解消方法をご紹介しました。これから新築・注文住宅を考えている方にとっても、2階建てと平屋どちらにするかお悩みの方にとっても、こちらの記事が参考になれば嬉しいです!

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◆平屋のメリット
☑バリアフリーで長く住める
☑家事動線の効率化
☑地震に強い
☑メンテナンス費削減

◆平屋のデメリット
☑広めの土地が必要
☑採光には要注意!
☑風の通りが心配
☑屋根や壁からの熱で暑い

今回のまとめ 今回のまとめ

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津田 洋平(一級建築士)
監修者

津田 洋平(一級建築士)

悠悠ホーム株式会社 建築プランナー

家は、お客様にとっては人生最大のお買い物。
建築プランナーの仕事はそんなマイホームに託すお客様の「夢」を図面化すること。
打合せの際には、建築士としてのプロの目と、住む人の目線に立って考えることを大切にしています。
満足いただけるよう一軒一軒が真剣勝負だと思って、ご提案とご説明を尽くすことを心掛けています。

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